第11話

なりりはサクラと同じくらいのゆっくりしたペースで給食を食べていた。今日はナポリタンスパゲッティの日だから、特に制服を汚さない様に気をつける。そんな中、二人は会話『恋ばな』をしていた。「私はフィアンセに恵まれて居ますけど、何時も一緒だから視野が狭くなりますよね?」 とサクラ。「良いな、私も正面きって公開してるサクラさん達が羨ましい」となりり。「お互い、無い物ねだりだね」と二人で笑った。あっ、モミジに禁止されていたっけと想いながらも、なりりの気持ちをサクラは聴いた。「意中の人居るのですか?」と。

それに半拍おいて、なりりは答えた。「それが禁断の恋なのよね」と羨ましげに言われ、なんとするか?考えていた清いサクラは「先生なの。サクラさんはモミジ君が居るから、絶対に取られないから、特別に教えとく」と泣き笑いの様な表情をなりりはした。「ありがとうございます」罪悪感にサクラは突っ込む事が出来ずにいると「理数系の先生だよ」となりりは、いたずらっ子の様に本当の気持ちをあかす。『算数の先生か?理科の先生か?』と、ぼんやり想うサクラは、なりりに好意を寄せられた。「彼氏が留守の時に、また恋ばなしようね」と食べ終わった『なりり』は給食の食器を、教室の前の食器入れに返却して、教室から出て行った。

それを不良じみた男子達のサブリーダーが後をつけたのにサクラは気がついた。

『あ?そうですね。解ったかもしれないです』と、まだ戻らないフィアンセの事を想うサクラだった。

給食をぼんやりと食べてる、サクラは『算数の先生が不良じみた男子達に苛められてるという事は、なりりさんの本命は算数の先生かもしれませんね』と、ぼんやり給食を食べるサクラだった。

職員室を覗いて居たモミジは、チャイムと共に戻って来た為、今日は給食を一口も、食べれなかった。

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