大きな城の木の下で
私達はアーリエに連れていかれて城の中に入った。すると、昔小さい頃に読んだ本を連想させるような大きな建物だった。
夢莉 「これアーリエの家なの?」
アーリエ「その通り‼️」
大きすぎて一人で歩くと迷子になりそうだ。しかし、アーリエは堂々と迷いなく進んでいく。そうして歩くこと数十分、さすがに遠くないかとアーリエに聞くと。
アーリエ「迷っちゃった」
と一言。この世界には便利な連絡手段がないから本当に迷子になってしまった。しかも運が悪く、雨も降ってきた。
とりあえず近くに植えてあった木の下で雨宿りして、夜を過ごす事にした。
そうして、アーリエも含めて三人でキャンプの準備に取り掛かった。アーリエには先ず焚き火をする用の木を集めてもらった。
アーリエ「木を集めるの?」
夢莉 「そう、できれば乾燥してるのが欲しい!」
アーリエ「そんなの簡単よ!」
そう言って持ってきたのは大きな木だった。大きな木は、火がつきにくいので、小さくしなくてはならない。
アーリエは「それも計算通りなんだよ!」と言いながら陽那に小さくする方法を聞いていた。
そうして、アーリエは自信満々に木を小さくしていった。
その間に、私達は魔法を使って雨をしのげる程度の屋根と壁を作った。上出来だった。
アーリエは目をキラキラさせて見ていた。
そうして、木もちょうどいい大きさになり、雨風もしのげるので晩御飯を作り始めた。
この城に生えている植物を拝借して天ぷらを作った。たまたま調味料だけはポケットに入っていたのが救いだった。当然アーリエは見たこともなかった。
アーリエ「これは…美味しい!!少し苦いけどそれもこの調味料で美味しくなる!」
陽那 「私達の故郷ではよく食べるものだよー」
アーリエ「この料理をシェフに教えてくれる?」
夢莉 「いいよ!簡単だから!」
焚き火を囲んで話していると、人の声が聞こえた。そして、来たのはアーリエの父親だった。つまり、王様だ。
夢莉「すみません!娘さんを迷子にしてしまいました」
王様「気にしないで大丈夫です。どうせアーリエが誰もつけないで歩いたのが原因なので」
そうして、王様に連れられて王室に連れていかれた。心臓が張り裂けそうだ。
王様「この方達がアーリエを助けてくれたのだ。願い事を聞こう」
私達は極刑を覚悟していたので、混乱した。
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