雨の日

今日は雨だ。ありえないくらいの暴風雨だ。村人はテントに避難したり、補強したりしていた。

そうした中、私は考えた。雨の日のキャンプの楽しみ方を教えたことが無い。雨の日はみんな元気がなく、どんよりしている。

そこで私が提案したのは、みんなで大きいテントに集まるということだ。そしてこの村の事を話し合う機会を作ったのだ。

すると問題は沢山出てきた。

「焚き火が大きすぎて火の粉が飛んでくる」とか

「甘い物を保存しすぎて虫が多い」

とか

「夜廃棄物を地面に埋めている人がいる」

とか様々だ。

そしてそれに対する約束事がその日のうちにできた。これがこの村のいい所でもある。

焚き火問題は大きさの制限を決めることにした。

甘い物は二日以内に食べ切る量までと決められた。

廃棄物問題は夜の見張りを順番で実施することにした。

こうして、この村の問題は解決されていった。

普段なら、雨の日はテントで大人しくしていたが、その時間はこの村をより良くするための時間に変わった。

村人「あなた方は本当に有意義な時間を提供してくださる。キャンプの事では右に出るものはいないでしょう」

夢莉「そこまで言われるとは、」

陽那「私達は普通の事をしたまでですよ!」

そろそろ私達の銅像でも建つのかと思うくらいに褒め称えられた。

陽那「それで、この後はどうする?」

夢莉「じゃあみんなでボードゲームやるか!」

私達お手製の人生ゲームを夜遅くまで楽しんだ。

そして次の日、天気は快晴で 雲ひとつなく、綺麗な青空だった。


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