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>その落ち窪んだ眼窩の奥の瞳は灰色に濁り、すでに光を失っていた。これは長年、たたらの炎を見詰め続けた代償であると云えた。
有名過ぎて却って出典が知られて居なかったりしますが、私が敬愛する民俗学者・谷川健一先生の著書『青銅の神の足跡』に掲載されている説ですね。
同書では一つ目の神(アメノマヒトツ)などはこう言った片目の鍛冶師から連想されて、金属が珍しくなくなると零落して、異様な姿から『出雲国風土記』に登場する様な一つ目の鬼が連想されるようになったとの事らしいですね。
もし今後、鍛冶師ネタや金属民俗学ネタとかお書きになられる場合、同書や谷川先生の『鍛冶屋の母』が参考になるかも知れません。お勧めなので、宜しければご覧ください。
あと、銘は忘れましたが東京国立博物館でみた出雲の太刀を観た事があるのですが、御作を読んでその刀の姿を思い出しました。
作者からの返信
『青銅の神の足跡』と『鍛冶屋の母』ですか。ありがとうございます。これは興味深いです。
今回は書き始めてから話が製鉄方面へ向いてしまったので、後追いで色々と資料を探している状態で…。
まずは製鉄の神さま、金屋子神についてこの連休を利用して調べたいと思っています。
人物が増えて世界感が大きくなってきましたね、ワクワクします。前話の明智も、彼自身の諸国遍歴の内のいちエピソードと見ても楽しかったですし、今回はいよいよ経済と戦の命運を握る鉢屋衆の登場と、人物像系に説得力があるので、期待と、色々と想像も広がります。
作者からの返信
地元の歴史ではあるのですが、知らない事ばかりで、勉強しながら書いていました。
楽しんでいただけたら、とても嬉しいです。