フォロワーさんオススメの本を読んでみた①
ワクチン打って1日後。
打った腕が痛く、横に寝るのが困難だったりしました。夕方になると微熱も出て、寒気はないけれど身体がポカポカして、割といつもの生理と似てるよーな気がしました。
腕の痛みはリングフィットをした後の筋肉痛とよく似ているので、きっと筋肉モリモリになっていることでしょう💪( ◜௰◝ )
というわけで、1回目は多分大丈夫です。2回目まで待ちます。
さて、以前なみさとひさし様に勧められた『27世紀の発明王』(福島正実訳、岩崎書店)を読破。
今から110年ほど前、ヒューゴー・ガーンズバックという人が書いた『ラルフ一二四C41+』という小説を元に、ジュブナイル化されたものです。
なんで原題がこうかっちゅーと、この小説では「未来の人達は名前の次に番号が振られている」って設定なんですね。マイナンバーの発想がこの時点であったんだなあ。
で、主人公のラルフ一二四C41+は、世界を導いた天才的な科学者として称えられて、世界でも10人しかいない「+」という称号が与えられているのです。
物語は、ラルフ(番号長いので省略)が、とある実験結果を友人に報告していたところ、突如テレビ電話が混線するシーンから始まります。ラルフがテレビ電話中継局の交換手を呼び出そうとした途端、「アリス」という美少女に繋がるのですがーー。
混線。テレビ電話中継局。交換手。
ーー……この作者含む時代の人々は、100年後には既に交換手が重視されなくなるなんて、想像もしなかっただろうな(この世界も自動で相手に繋がるらしいけど)。
あと科学者の連絡ツールが混線しちゃうレベルのセキュリティなら、ハッキングし放題だろうな……世紀の発明の報告なのに大丈夫か……。
そして、このテレビ電話、縦横1mの画面に、複雑なボタン等がずらりと並ぶコントロール盤があるそう。
ーーよもや手のひらサイズに収まってタッチパネルで操作しちゃうスマホが100年後に出来るとは、夢にも思うまい……。昔考えられてた発明品ってひたすらデカかったのに、なぜこんなにコンパクトに大量に作られるようになったんだろうな……『007』の影響かな……。
ちなみにこの時代から200年前には、世界の人々がそれぞれの言葉で意思疎通をするには不便ということで、世界中の言葉を1つにするためにあらたな言語を作ったんだそう。
ーー今は互いに母国語で書いても翻訳できちゃうんだよなあ……。
もう大体100年後には叶ってるって言ったら、作者は驚愕していそうだ。
そして100年前に、こういうのを想像できる人は少なかっただろうな。この作者の発想を元に数多くのSF作品が作られたため、作者は「SFの父」と呼ばれているそうです。
お話は、簡単に説明すると、アリスが「ひたすら狙われて誘拐されて戦闘力を引かれた蘭ちゃん」で、ラルフが「阿笠博士の発明の才能を持ったコナンくん」って感じです。つまり劇場版コナンはSFだった……?(SFだな)
これ以上はネタバレになるので是非読んでみてください、と言いたいところですが、
実はなみさと様に勧められた真鍋博氏の挿絵は図書館にもAmazonにもなく、2003年に発行された大塚あきら氏のイラストの方を運良く図書館で借りれたのでした……そしてこちらも絶版のよう。『ラルフ一二四C41+』はそもそも見当たらない……うーん、中々厳しいなあ。
ところでこの作品、もう現在ではほとんど当たり前のように存在しているものが沢山あるんですけど、✕✕✕(ネタバレ防止)はいてもロボット(意志を持つタイプ)はいないんですよね。だからラルフには使用人がいる。(『+』の制度といい、世界から戦争が無くなっても、身分差はありそうな未来だな……)
それから、メールやチャットなど、文章を相手に送るシステムがない。テレビ電話はあるのに。今だったら、電話よりLINEとかの方がずっと使われている気がします。
文字を伝えるのは手紙や電報で十分だと思ったのかなあ。
それを母に伝えると、母は、
「そういや昔さー、テレビ電話って、『もし着替えてる時や部屋が散らかってる時に受信したらどーすんの!?』って思ってたんだよね。
まさか受け取り拒否が出来たり、カメラを切ったり、背景を差し替えることができる未来になろーとは……」
と言ったのでした。
半世紀前に生まれた人だって、その半世紀後を想像するって、出来そうで出来ない。それを100年前に想像できたこの作者は、まさしくSFの父なんだなあ、と実感です。
想像力って、やっぱりみんなが出来そうでできなくて、誰かが提起したことで波紋になることが多いんだなあ、と思います。それを人は『天才』って呼ぶんだろうな。
10年後、50年後、100年後には、どんなものが出来てるんでしょう。……50年先も生きてるかな人類()。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます