一方、彗星。されど 空想蹂躙


潮騒叶いのイドラを捜して、天上から地の底まで、

いっぽんの途を引いている

どういうわけか、私の歩みは連続した生命を引き起こす。


大小さまざまな色や形を保つ 夢や希望をおいて 

ひとつの柩を つくりあげる 未来へ

無我夢中で向き合い、すぎず 徒労を踏む

無私無欲は対岸 自ら肥え太り 憐れだろうと哂っていた


私は雲の上で、未来世界を夢見ながら生きていくのだ


桶の中の舟の、形が水に浮かぶとき

あらたか、器にある姿が、胸を張り誇らしげに

それぞれの記憶に より 近づき

徐々に穏やかになることを信じている


それしか わからぬもの 眼前の道は見えない

今今だけを鎮めて 一歩づつ 手探りで這いずり回る


あなたとわたし

どのような結果も絡めとられて

ゆくさきざきにとって

新たにうまれかわるといわれますが、

そこに遺したい理想に見合う

そのものはもとからいないでしょう


たとえ誰も赤子のように泣き喚いても、

彼方はかわいくもなんともない

足に藻が付いた空の天国で軌跡を切って

彗星は遥か遠くに墜落していく。

それはまるで

平らで冷たい油性の霞に靨を臨むような、

そこらんの いしころでしかないのに、


我らは、ねがいごとだけを知っているはずです


夢を燃したのだ、と贋作師は己に問いつづける

過去からの光が私たちを追尾して轢き展ばした

まがいもののアイですが

それぞれに容易く心を打つらしいので


ああ、なんてことだ……なんてことが、今につながっている







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