あらまほしリリック

銀盤の生殖器はくるいもなく調律を促していく

可燃物は

まるで埃塗れのファンタジア

いんちき子ネズミたちのらくえん だったら

シャフトの欠けた負け犬の遠吠え みたいね


そこに ありたい

ごつごつした いわおは 

そこは いたいの


暖炉の蜜色は 女王蜂にいざなわれて

伏し目がちなゆりかごのゆく手には

分岐点を差し置いて 綴じ代から溢れていく

このつばさは足元をすくうだろうか


地底火山へ上張りする どうせ リモートコントロール

     レトリックの左手は おおがらに添えるだけ

 つめたいほしのかがやき

     マーマレードの顔面 名残惜しい口を空けて

「どの嘴がよろしいかしら」

     裸足のコモンセンス 腰を抜かした猫の額に

 消化液に浸ったからだ

     サプライズの花束は 潮騒の隔たりを超える

銀のものさしのぬくもりが くやしまぎれにどろをはく


この空白だらけの回廊が拓かれたとき

わたしとこころまで、惨状を投げかけている

取り囲まれる後遺症がオールトの雲ならば

これはまだしらない同情の共感だった。


そこに あって ほしいの

からだをよこたえる ひとひとよ 

そこに いって ください


貧弱な歯車は適温の顛末まで踊る

スピネルを填め込んだ終列車の座標軸

彼方に併せた背丈を重ね 汀にはやはり鰯の渇き

おもいこめれば

私から離れて 彼方だけのものになる





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