【小話あり】天の大河(あまのたいが)

昔、この川のほとりに、男と女が住んでいた。男の名はケン、女の名はオリーと言う。ふたりは、川を挟み、対岸に住んでいた。男は、牛の群れの世話、女は機織りを生業としていた。時が過ぎた。いつの間にか、川に橋ができていた。

男が女に会いたい一心で、橋をつくり、夜になっては、女の元を訪れていたのである。愛しあうあまり、男も女も働かなくなった。そして、ある夜、この川は大氾濫を起こし、橋を押し流し、男と女は、二度と出会うことができなくなった。大氾濫は、別に天罰でもなんでもない。ただ、運がなかった。それだけのことだ・・・。


☆小話は、七夕の話を思い出しながら、書きました。そのため、適当です。


あなたのもとへ いますぐ 行きたい

お前をいだき 二度と 離さない


されど

天の大河 とうとうと 流れ

ふたり 分かつ

今宵も 願い かなわじ


白銀しろがねの月のもと 二人

明けの明星 出づるまで 目と目で 語らう


いずれ 寄り添う日 来るまで

たとえ 幾千年 経とうとも

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