2話 目的を話さない会話は危険

斎田と会話していて気づかなかった。


「あ、いや、な、なんでもないです。」


最後の方は弱々しくなっており聞き取れなかった。


「な、なんでみ、宮城さんが?」


緊張しすぎて質問の回答してほしいところを言いそびれている。傍目から見たらただのダサいやつだ。


「あなたたちの会話から私の名前が聞こえたから。」


至極真っ当なことだな。

てか、この最近治験手伝ってくれる人いないしワンチャンあるか?

と会話中ずっと思っていた。


「宮城さんの事を聞か」


俺はいつの間にか席を立ち彼女の前に立っていた。そして俺は、徹夜明けで脳がバグりにバグっていた。だから勘違いしないでほしい。


「宮城さん放課後屋上に来て欲しい。」


そう告げた瞬間、クラス中がざわざわし出した。これは完全に告白の予告になる。いつもの俺ならそれくらいのことはわかるが、この時は脳がバグっていた。


「えっ、何言ってるの?」


「だから、放課後に屋上に来て欲しい。」


俺の圧に気圧されたのか、ちょっと間があって、


「わかった。」とだけ言って席に戻った。

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