第828話 初めてのレベルアップ
私がリュアと話していると見慣れないアイコンが私の目の前に現れました。
「...なにこれ?」
【レベルアップ! 1→2】
いきなり見た事もないテロップと同時に私の全身力がみなぎりました!
(そうか! これが皆が言っていたレベルが上がると言うことか!!)
初めての体験なので少々取り乱してしまいましたが、色々な特典を得ることができるようなのでよしとしましょう。
私は不思議なテロップの流れる欄を見ていきます。
『経験値が一定量溜まったのでレベルがアップします』
『スキル【料理の極意】を会得しました』
『スキル【料理時間短縮】を会得しました』
『スキル【全ての料理力向上+++】を会得しました』
(なんか料理系ばっかりだな...)
初めてのレベルアップだと言うのに覚えるのが料理系のスキルのみだと微妙な気分になってきますね。
上記のスキル以外にもいくつかスキルを得ましたが、それら全てが料理関連でした。
思わず微妙な顔をしているとようやく戦闘スキルを会得しました。
『戦闘スキル【無我の極致・起動】を会得しました』
ようやくまともそうなスキルを得たので一安心する私でしたが...。
『膨大な経験値を得た報酬による強制
「結局料理関連かい!!」
念願の
(全く...、この世界の
そう思いながら流れ行くレベルアップによる恩恵を眺めているとようやく最後の項目に辿り着きました。
『【龍の因子】に呼応し【蒼極】が成長を始めました』
「...んっ?」
さらりと流された項目に目を止める暇もなくリュアの奴が声をかけてくる。
「どうした? さっきから独り言が酷いぞ?」
「ああ、リュアは知らないんだったな、この世界はレベルって言うのがあって戦っているとそれが上がっていくんだよ」
「ほう、そんな便利な物があるのか、では私も少しレベルを上げてから帰るとするかな」
「やめときなさい、私はかなり長い間戦ってきたけどようやく1から2レベルに上がったんだよ、きっと別世界の私達には適応しづらいこの世の
そう呟くと彼女は残念そうに首を横に振った。
「そうか...残念だ」
「無駄話もこれくらいにして皆を連れて地上におりようか、ここももう長くない」
私の言葉にリュアは磔にされている皆を解放して背中に乗せる。
「ドラゴン...!」
唯一起きているポニーが目を輝かせてリュアを見ているが、もしかしてリュアも素材だとか思っているのだろうか? 悪いけどリュアの素材はあげられないぞ?
そう思いながらも手を出す。
「早く乗りなさい」
私の言葉に彼女はすぐに手を伸ばすのでした。
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