第823話 最後の戦い
私は【あまみん☆=バスターDDF】を構えながらファウストの動きを観察する。
いつものアポロの様にふざけた様子の笑みを浮かべているのが妙に腹正しいのだが隙がない。
「さぁ! 始めようか!!」
奴の動きに集中しているとすかさず接近してきた!
「ぐっ!」
彼の攻撃は全てが早くて重い!
攻撃の軌道自体は読みやすいのだが、彼の基本スペックが高すぎて私の動体視力でも追うのがやっとと言う所だ。
「くそっ!!」
「どうしたケロナ? 本気を出してくれよ!」
彼の言葉と同時に吹っ飛ばされる私!
「がっ!?」
一撃を腹部に貰った私は数メートル後方に飛んでしまったのだが、すかさず壁にぶつかる前に体勢を立て直して反撃に出た!
私の行動予想外に思ったのか一撃を入れる事に成功する。
私が切り裂いた傷口に氷と砂鉄の追加攻撃が加わり凄まじいダメージを当たえていた。
「ぐっ!! 氷と砂鉄の同時攻撃か! 新しい刀の性能は素晴らしいな!」
彼はそう言いながら一瞬にして私が切り裂いた部分を回復してしまいました。
皮膚を撫でるだけでは一生かかっても勝利を得る事はできません。
いくら刀の性能が良いとは言ってもそれだけで勝てるほど今のアポロ(ファウスト)は甘くないのです。
「ふぅ...」
私の息遣いに彼はこう返してきました。
「そろそろ傷は癒えたかい?」
「...分かってて手を抜いていたのか?」
「ああ、ケロナに【蒼極】を使わせた上で叩き潰さないと勝利したとは言えないだろう?」
彼はわざわざ私に刀に慣れる時間と傷を癒す時間を与えていたようです。
幸いなことに【あまみん☆=バスターDDF】を握っているだけでもそれなりの速度で傷が癒えて行くのである程度は回復できていました。
「分かった、私の【蒼極】を見せてやる!」
私はそう宣言した上で【蒼極】を発動するのでした。
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