第799話 【次元龍】VS【雷帝】⑦

 我の解き放った【ケロっと☆ こんとろ〜る☆】の効果で四散せずに済んだ【砂鉄】達が翼を広げる!!


 先ほどよりも数倍早い速度で中を舞ってゴールへと突き進む!!


「させるか!!」


 そう叫ぶ【雷帝】は我に向かってアイテムを投げつけてくるのだが...。


「そんな玩具が我に通用するとでも思っていたのか?」


 睨みを効かせながら【砂鉄】を扱い、全て叩き落とした。


「なっ!!」


 大きな声をあげる彼を尻目に我はゴールインする。


 我がゴールするとファンファーレが鳴り響き【congratulations】の文字が雷で表現されていた。


 我の後にゴールしてきた【雷帝】はすぐさまカートから降りて我を睨みつけてくる。


「お前がなん言おうと我の勝ちだ、2人は返して貰うぞ」


「ぐぬぬ...!」


 彼はそう呟きながらもプラルとポニーの【眷属化】を解いてからこう言いました。


「もう一戦だ!! もう一回勝負しろ!」


「...」


 我はその言葉に眉をひそめる。


「なんだと? もう一回お前と戦って我らにメリットがあるとでも言うのか?」


「そ...それは...」


「ないだろう? お前のくだらない茶番に一回でも付き合ってやったのだ、感謝こそされど勝負をもう一回行う理由にはならん」


「...ぐっ!」


 我の言葉に膝から崩れ落ちる彼の姿を見て高らかに笑う。


「こんなアフロの馬鹿は放っておいてさっさと【大帝】の場所に向かうぞ!」


 我がそう叫んだ瞬間!!


 バチッとした感触が背中を刺しました。


「ッ!?」


 我が後ろを振りかってみると、【雷帝】の奴が我に電撃を放っていたのです!


「許さん!! 俺にゲームで勝つなど許されない!!」


 全身からとてつも無いほどの電撃エネルギーを放つ奴を見てすぐさま【砂鉄】の盾を作り上げるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る