第793話 【次元龍】VS【雷帝】
我は今アポロに道案内をさせていた。
「おい、次はどこに向かえば良い?」
「あそこの角を右に回ってください」
「うむ」
我はアポロの道案内によりスムーズに進んでいる。
「しかし広いなこの城は」
その言葉に彼はこう答えた。
「そりゃそうですよ、【大帝】様が名だたる名工達に作成を命じた城ですからねぇ...、実際ここ数千年を見てみてもここまで大帝側が押されている現場なんて見た事がありませんよ」
その言葉に我は違和感を覚える。
「んっ?
「...言葉のあやという奴ですね」
奴がうっかり漏らしたヒントかも知れないと考える事にした。
正直に言うと我は目の前の男をまるっきり信じてなどいない。
なぜなら、此奴は我の復活を願うと同時に【大帝】の実力を見てみたいと言い出しているのだからな...。
まるで【大帝】の奴が我と戦っている時でさえ
「...」
「...」
我は奴との会話の中で少しでも正体を探り出そうとしていたのだが、今の会話が1番真相に近づいたような気がしてならない。
「後はそこの道を左に曲がれば【雷帝】様の待つ【エレキトリックランド】です」
「んっ?」
我はその言葉に疑問を抱く。
「おい、誰が【雷帝】の場所に案内しろと言った?」
ドスを効かせた声で睨みつけるのだが、奴は冷ややかに笑う。
「いやはや、僕とした事が道を間違えてしまって様ですね」
絶対に嘘であると言いたいが、これはこれで良いだろう。
先に【雷帝】を叩いて置いた方が後に控えてある【大帝】戦が楽になる。
「後で覚えておけよ...」
我は一応アポロに言い聞かせた後で【雷帝】の居城へと足を踏み入れるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます