第785話 弟子と師匠VS【聖帝】④
【聖帝】ラグネルの光線弾を鏡の盾で跳ね返すアルフィ様。
「ふむ、なかなかやるな」
「そちらこそ、腕は落ちていない様ね」
お互いにお互いを褒め称えながら交戦を繰り返す彼女達に隙はない。
私も箒魔法で飛び回りながらラグネルに攻撃を仕掛けますが、やはりそこまでのダメージには至っていない様でした。
(どうして? 私の魔法はあんなにも効きづらいの?)
アルフィ様の魔法は充分なダメージを与えていると言うのに、私の魔法はダメージが殆ど入っていません。
しばらく攻撃をし続けていると師匠にこう言われました。
「レイナ! ラグネルは【聖帝】だ! 【魔女】である貴方の攻撃は効果が薄い!」
その言葉を聞いてハッとしました。
(そうか! 師匠も【魔女】だと思っていたけれど、今のサラの職業は【聖女】だった!)
そう、サラの体は今も【聖女】の職業に就いています。
つまり師匠は【魔女】を経験した【聖女】として修練を積んでいると言う事になる事に今更気がつきました。
つまり今の師匠には【聖女】と【魔女】の力が備わっている事になります。
どうやら魔力の気配を探ってみた感じでは、今の師匠は【聖女】の力で戦っている。
聖なる者同士の激突ならばダメージが軽減されることも無く普通に通るのだろう。
私の様な魔導では奴に効果的なダメージを与えられないのでしょう。
こうなったら師匠の手助けに回るしかない様ですね。
私は師匠のお膳立てをする為にとにかく注意を引く魔法を唱えまくるのでした。
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