第768話 忍者と鍛治職人VS【雷帝】

 シュタッ!


 何処かに飛ばされた私はすぐさま受け身を取り辺りを見回す。


「罠にかかるとは不覚」


 そう呟きながら上から落下してくるポニーさんを空中でキャッチしました。


「キャッ!」


 と言う叫び声あげながらも私に受け止められた彼女は無傷ですみました。


「大丈夫ですか? ポニーさん」


「プラル...か、ありがとう」


 彼女はお礼を呟くと私は「どういたしまして」と返す。


 彼女が地上に降り立つと、そこは見たこともない造形物が立ち並ぶ辺鄙な場所でした。


 その入り口には【エレキトリック・ランド】と描かれたゲートが存在し、間違いなく私たちを誘っているのだと思います。


「...ここは隠密に行きましょう」


 私は隠密用のスキルを扱い足音と存在感を消しました。


 そしてポニーさんとは手を繋いでスキルの共有を図ります。


「ポニーさん、今からこの【エレキトリック・ランド】に潜入しますが、間違っても大声を出さないでくださいね」


「大丈夫、プラルのスキルならある程度の声が漏れてもソレを防いでくれるから」


 ある程度の信頼度はある様ですが油断はできません。


 ここは既にあの【大帝城】内部のはずですから...。


 私はもう一度気を引き締めると、【エレキトリック・ランド】へと潜入を試みるのでした。

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