第766話 【風帝】VS【次元龍】③

 我はたぎる魔力を刀身に送り込み、一撃の威力を最大限に高める。


 我の魔力の高ぶりにライファーですら薄ら笑いを浮かべていた。


「流石ね【次元龍】」


 彼女はそう呟きながら我に風の弾丸を浴びせてくるのだが、それら全てを魔力圧のみで弾き返した。


「ッ!!」


 我の圧倒的な魔力圧の前ではいかに【帝王】とは言えども相手にならない。


「終わりだライファー!」


 瞬時に懐に潜り込み、我の放った斬撃が奴を切り刻む!!!  


「ガハッ!!」


 体を上から下へと切り裂くと奴はその場に倒れ臥す。


「流石ね...、あの時から全く力は衰えていない様に見える...わ」


 彼女はそう呟くと血の泉の中に沈んでいき、静かに息を引き取った。


「ライファー...」


 我は彼女の瞳をそっと閉じさせて次の階層へと向かう。


【帝王】を一人倒した程度で終わるわけがないからだ。


 我はゆっくりと一歩を踏みしめながら進み出すのだった。

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