第707話 【契約眷属】

 ライファー様は私を自室へと連れて行き、とある儀式を始めました。


「ライファー様? これは一体...」


 私が困惑していると、彼女はこう言いました。


「これはね、私とケロナちゃんを繋げる為の【契約】よ♡ これでただの【眷属】ではなくて私専用の【契約眷属】になれちゃうの」


「【契約眷属】?」


 私の言葉に彼女は答えてくれる。


「簡単に説明すると私達【六帝】と【大帝】様のような関係になるの、つまり普通の【眷属】のようにただ力を与えられるだけじゃなくて深い部分で繋がり合うと言うわけね」


「深い部分で繋がる?」


 言葉の意味はわかりませんが、あまり良さそうな物ではありませんね。


 遠慮しておきたい所ですが、ここで断るのもおかしいので受けるしかありません。


 ライファーは私の体に触れて何やら呪文を唱え始めました。


「我、【六帝】の一つなり、我が【契約眷属】としてケロナを迎え入れる所存、我らを治める【大帝】フリーズ=ディスティアよ! この者を我らの一員としてお認めください!」


 彼女の言葉と共に何かが私の中に入ってくるような感覚が発生する!!


(なにこれ...! 気持ち悪い...!)


 ジメジメとした嫌な空気感が全身を這うような...、そんな感覚が巻き起こり吐き気がしてくる...。


「...うっ」


「...ケロナちゃん!?」


 私はあまりの気持ち悪さにその場で蹲り気絶してしまうのでした...。

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