第706話 侵入者(?)

 パキッ...という音のした方向にライファー様が風による攻撃を行う。


「そこっ!!」


 彼女の放った攻撃は外に向かって放たれ、侵入者(?) を襲う!!


 しばらく様子を見ていた彼女でしたが「手応えがあったわ」と呟きながら外に出て行く。


 なかなか戻ってこなかった彼女だが、しばらくすると顔を出してこう言いました。


「逃したわ、逃げ足だけは早い侵入者のようね」


 ライファー様の追跡から逃れるというのは本来ありえませんが、その事について彼女はこう推測していました。


「どうやらさっき感じた殺気は侵入者(?)の物だったようね、疑ってごめんなさい、ケロナちゃん」


「い...いえ」


「しかし...、この【大帝城】に外部からの侵入者がいる事は考えにくい...、と言うことは【大帝軍】の誰かが...、それも私の追跡から逃れるだけの実力を持った誰かが私の入浴シーンを堪能していたと言うわけね...、ちょっぴり悔しいわ」


(誰もあんたの入浴シーンなんか見たくないでしょうけどね...)


 私は♀なのでそう思うが、ライファー様は一応美形だし豊満で綺麗な体を持っているので、♂ならば惹きつけられる物なのかもしれないけどね。


 そんなことを思うのはどうでも良いですが、私も侵入者の正体が気になります。


(私達以外に【大帝軍】と戦う者がいるとでも言うの?)


 その事に微かな希望を抱きつつも、あまり期待はしないことにするのでした。

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