第695話 【風帝】ライファー⑥
「じゃあまずは貴女の名前を言って貰おうかしら」
私は【風帝】ライファー様の前に跪きながら名前を名乗りました。
「私は...ケロナ...です」
「ケロナねぇ...、じゃあ次に貴女が忠義を尽くすべき者の名前を言ってみなさい」
その言葉に対し、私の口はまるで自分の意思のように勝手に動き始めました♡
「私は...ケロナは...♡ 【風帝】ライファー様の【眷属】です...♡」
その言葉を聞いた瞬間に彼女に頭を撫でられる。
「よく出来ました♡」
その一言がとんでもないほどの幸福感を生み出して私の心体共に侵食していく♡
「...♡」
ほかほかになっている私に、彼女は最初の命令をくだしました。
「じゃあまずはあそこで伸びている目障りな貴女の弟子をその手で殺して貰いましょうか、それによって貴女を私の【眷属】として認めてあげる」
「ありがとうございます♡」
私はゆっくりとミカとミルシュに近づいていき、手を掲げて魔法名を唱える。
「【ケロっとすぱ〜く☆】」
凄まじい蒼き電撃が弟子達の頭上から降り注ぎ、砂煙を上げながらその身を焦がしたであろう。
「ケロナ、最初の命令よく出来てたわ」
「はい、ライファー様♡」
「私の【眷属】の枠が丁度空いていたから良かったわ、これからよろしくねケロナちゃん」
また頭を撫でられたので思わず体が震えてしまう♡
「はいっ♡ ライファー様♡」
「ふふっ♡ いい顔ね♡ じゃあこんなしみったれた城からは退散して、我らが居城【大帝城】へと戻りましょうか」
彼女はそう言いながら、私の体を風でのみこんで連れ去ってしまうのだった。
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