第694話 【風帝】ライファー⑤

 私が目を開いた次の瞬間!!


「あっ!!」


 彼女の顔面が目の前にありました。


 緑色の綺麗な瞳で私の事を見てきたので思わず...!


「んっ♡ んんん〜♡♡♡」


 お腹の辺りがキュン♡ キュン♡ と疼きまくるので、そこを押さえながら転げ回る私♡


【魅了】の効果で身体の支配がどんどん進んでいるのが分かります。


【魅了】は【次元龍】の侵食とは違い、精神のみの支配なので効果が発動するまでに時間がかかりません!


(これ...まずい...♡)


「はぁ〜♡ はぁ〜♡ はぁ〜♡」


 大きく息を吐きながら甘い吐息を無意識の内に吐いてしまうほどには体が高揚しているようでした♡


 その様子を見ていた彼女は、もう1発私のお腹にぐりぐりと蹴りを入れてきます。


「どうしたのかしら? お腹をグリグリと踏み付けられるのがそんなに嬉しいの?」


 満面の笑みを浮かべながら、私にそう呟いてくる彼女の言葉に対抗する!


「そ...そんなことない...♡」


「ハハッ、今の自分の顔を見てごらん? 酷い顔だよ♡」


 彼女はそう言いながら割れたガラスの破片で私の顔を写してきました♡


 そこにはだらしなくよだれを垂らしながら、媚びるように舌をくねくねと動かす私の姿があったのです♡


(嘘...! これが...私!?)


 今まで自分がした事もないような顔に思わず赤面してしまう♡


「どう? 貴女の本当の心がどうであれ、既に体の方は【魅了】の魔の手に堕ちているのよ?」


 彼女の言葉と同時に、私の心は静かに屈し始めているのでした♡

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