第685話 【ターランド王】⑩

 私は刀を振るい奴の体を切り裂こうとしたのだが...。


 ニュルン。


「なっ!?」


 先程の斬撃によるダメージを警戒したのか、奴は体の【硬質化】を瞬時に解いて液体状に変化して攻撃を躱したのだ!!


「そんなのあり!?」


 個体から液体へと変化もできる物体に弱点などあるのでしょうか?


 いいえ、私は何としても【眷属こいつら】を潰さなくてはならないのです。


 できるできないではなくやらなくてはならないと言う使命感が私を突き動かす!!


「【ケロっとすぱ〜く☆】!!」


 指をぱちっと鳴らして蒼き稲妻を生み出して反撃するが...。


「くそっ! また硬化しやがった!」


 電撃には硬質化で対応し。


「【ケロっとすぱいらる☆】!!」


 水流の螺旋は風で流れを変えられてしまう!


(水も電撃もダメ...、拳も刀も効かない...! こう言う相手は厄介だな...)


 詰みくさい状況ですがまだやれる事はありました。


 魔法も物理もダメ、こう言う外皮の硬い相手には体内の中に直接ダメージを与えれば良いのだ。


 私は【蛙伝雷速】を発動し、刀を収めて構えるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る