第621話 道具購入

 私は中華料理店を後にすると、ハルトさんに聞いてみました。


「そう言えばこの辺で旅用の物を置いている店ってあるの? 弟子の体にあった寝袋を買っておいてあげないと、いつまでも布を2つ使って寝かせる訳にもいかないからね」


「旅用の寝袋か...、それなら良い店がある」


 流石に彼も冒険者だ。


 子持ちとは言え遠征用の道具を買い込むこともあるだろうし、良い店を知っているとは思っていたけれど、予想以上にいい買い物ができた。


 新品の火打ち石数個にミカの身長に合った寝袋。


 それ以外にも面白そうな物や実践的な物はしっかりと買い揃えておきました。


 釣竿なども一応買っておきましょうかね...。


 私は潜って捕まえればいいのだが、ミカにこれも覚えさせておけば魚を釣ってきてくれるようになるかもしれないからね。


 なんだかそう思うと要らない物もたっぷり買ってしまったような気がしますが、資金は潤沢にあるので買っておいて損はないでしょう。


 これも全てアイテム袋があるからこそできる芸当なので、どれだけこのアイテムが素晴らしいかを物語っているようですね!


「お会計が...46万ゴールドですね」


 店員さんも少々ひきつった顔をしているが、私は気にしない。


 買える内に必要な物を買っていなくて後で後悔する方がよっぽど嫌だからだ。


 その所為で誰かが死ぬ事になるかと思えば思うほど、私は金払いにケチをつけたくない。


 買った物を全てアイテム袋に入れ切るとアイナがつまらなそうにしていたので、そろそろ遊びましょうか。


 私は彼らと一緒に公園へと向かうのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る