第612話 フワトロアイスパンケーキ

 私は熱々のパンケーキの上でとろけ始めるアイスをナイフで軽く切り取ってからパンケーキと一緒に頬張る...。


 目を閉じて味覚に神経を集中させながら舌触りと味を楽しんでいると...。


「ん〜♪」


 程よいアイスの甘味が口の中に広がりパンケーキの間にあったフルーツの層が酸味を弾き出して色とりどりのハーモニーを奏でる!


 総評的に私はこのパンケーキをと評価しました。


 私の表情を見ていたであろうミルシュが私の頭の上に涎を垂らした事に気がついたので机の上に彼女を置いて一緒にパンケーキを食べる事にした。


「ミルシュも食べる?」


「クピピィ〜!!」


 可愛く声を上げるミルシュの口元にフルーツを運んであげるとカリッと食べてくれるのがすっごく可愛いのだ!


「クピィ〜!」


「ふふっ、美味しい?」


 私はミルシュが食べやすいように一口サイズにパンケーキを切り分けてから摘んで食べさしました。


「クピッ! クピピ!」


「はいはい、慌てなくてもちゃんと食べさせてあげるからね」


 私は自分が食べることよりもミルシュに食べさせる事を優先させてしまう。


 結局3段もあったパンケーキをミルシュはしっかりと食べてしまいました。


(可愛いからついつい食べさせちゃったけれど、この子自分の体積以上に食べてたよね?)


【白トカゲ】の幸せそうな表情と引き換えならば1000ゴールドくらい何も問題ないのだが、やはりその食べっぷりには驚いてしまう私なのでした。

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