第611話 ミルシュとお散歩

 私はミルシュを頭に乗せたまま町をブラブラと歩いていました。


(本当はこんな事してる場合じゃないと思うんだけど、せっかく大きな町にきたんだしちょっとくらい羽を伸ばしても良いよね?)


 そう思いつつ美しい町の景観を楽しんでいると甘い香りが漂ってきました。


「なんだろうこの匂い...」


 私は匂いに連れられてそちらに向かってみると...。


「美味しいパンケーキは如何ですか〜?」


 と言う声が聞こえてきました。


「パンケーキ!!」


 私はその言葉に涎を垂らしそうになりながら直ぐ様店内に入りました。


 そしてメニュー表を見て1000ゴールドほどする3段フワトロアイスパンケーキを頼みます。


 目の前に現れたいい香りのするパンケーキに見惚れる私!


(これは...! 絶対に旅の途中じゃ作れない奴だ!!)


 甘そうな蜂蜜シロップがたっぷりとてっぺんから垂れ落ちており、層のあいだにはフルーツがサンドされている。


 トドメとばかりに頂上には冷たくて甘いアイスクリームの大きさに目を奪われました♡


(これ...! 絶対1000ゴールドのクオリティじゃないでしょ!!)


【美味しそう】


 その言葉のみに心が跳ねるのを感じながらフォークとナイフを手に取り食べ始めるのでした。

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