第552話 1人(?)
「この声...アズムか?」
私の問いに【次元龍】の一柱であるアズムが答える。
『そうだよ、今は大人しく君の中に入っているけれど、それももう一柱が見つかるまでの間さ」
得意げにそう呟く彼に私は聞いてみました。
「もう一つの【次元龍】を見つけたらどうなる?」
『そりゃぁね...、今は君が僕たちの【依代】何だから君の体を貰っちゃおうかなぁ...と思っているよ』
「...、悪いけど私の体はお前達の物じゃない」
『ハハッ! ならばせいぜい頑張ることだね、ピンク髪のあの子も黒龍の娘もいない状態の君が1人で僕達に勝てるとは思えないけどね』
「アリカもリュアもいない世界か...、確かにそれだと【
『そうだろう? でも不可能でもない』
「それってどう言う意味?」
私が彼にその問いの答えについて尋ねてみると、彼は笑いながらこう答えました。
『今ここで君が自分の首を掻っ切れば良い、そうすれば【
私は高らかに笑う彼にすました声を浴びせかけます。
「...そんな事をしてもあなた達なら【依代】である私の体から這い出して新たな【依代】を見つけるだけでしょ? その手には乗らないから残念だったね」
『んっ? もしかして知ってた?』
「いいや知らなかったわよ? 答えてくれてありがとう、お馬鹿さん」
そこまで私が呟くと彼は『あっ』と声を漏らしたので私は笑ってやるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます