第531話 ポニーの言語取得④

 そんな筈がないと思いながら皆の自室を調べてみると、確かに武器がありません。


「きっと泥棒にでも入られたのですわ!!」


 と叫ぶエリーゼさんでしたが、それはないでしょう。


 いくら手練れの暗殺者がいたとしても、こちらにはプラルさんがいるので恐らく気配で気づいてくれると思いますし、何よりここは【木の家】ツリーハウスですからね。


 もしも外からの侵入があったとすれば私も気がつくはずです。


 以前にプラルさんが侵入してきた時もなんとなく誰かが入ってきたと言う事は分かったのですが、彼女の行動が早すぎてケロナを連れ去られてしまったのは今でも覚えていますからね。


 しかし、そんな事があり得るのはプラルさん並みに凄い【忍者】だと言う事が最低条件なので、そんな人材がこの辺にいるとは考えにくいのです。


 ちょっと前に崩壊した【ガイラの町】には確かに【イーグル団】と言う凄腕の暗殺者集団がいましたが、それもアポロの放った魔法で全滅してしまっていますし、【ガイラ教徒】達もあの強大な魔法に巻き込まれて全滅しているはずなので私達から荷物を奪う者などいないはずですしね。


 そうなってくると怪しいのは...。


 私は少し考えた後でポニーさんの部屋に向かってみるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る