第488話 【次元龍】VS【黒牛】③

 ズバッ!!!。


 私の放った砂鉄の嵐がクラールの体を切り刻むのですが...。


「フハハ!! その程度の攻撃などワシには効かん!!」


 砂鉄の嵐では奴の体に傷をつけるのがやっとなようで、あまり有効的な攻撃とはお世辞にも言えません。


 なので、どんどん私の方に近づいてくる所を迎え打つ事にしました。


『【砂鉄の戦鎚】』


 私の声と共に黒くて大きな戦鎚が作られて勢いよく振り落とされました。


「フンっ!!」


 彼は降りかかる戦鎚を羽の力のみで弾き飛ばすと、私の方に向かって魔法を放ってきました。


「【フェザースコール】」


 彼の羽から飛び散った無数の羽の雨が私に降り注ぐ!!。


(アレに当たったらやばそうだけど、1枚1枚は大した威力じゃない)


 片手を振って砂鉄を展開し、奴の羽を全て絡め取るとそのまま投げ返してあげました。


 勿論、羽に砂鉄を纏わせて威力を底上げした状態でね。


『【メタルスコール】』


 敵の魔法を逆に利用して反撃した瞬間に彼は空へと飛び上がりその攻撃を回避しました。


「流石だな、弱体化しているとは言え戦い慣れておるわ...」


『そりゃどうも...』


「クハハ、そろそろワシのとっておきの呪文でも披露するかのう」


『その図体で上位の魔法なんて扱えるのかしら?』


「クハハ、問題ない、この魔法は人間には使えぬが、今のワシは異形なる者...、問題なく使える」


 そう言いながら口内に赤い魔力を溜め込み、私に向かって放ってくるのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る