第481話 【アルフィ】
「...人々の歓声に罵倒、...正しい事をした者が罪に問われていると言うのにこの娘はそれさえも受け入れると言うのか...! なんと言う心の強さ...! 人のままにしておくにはあまりにも惜しい...」
そこまで呟いたクラールは静かにサラに抱きつきました。
「ちょっと!! 妹に抱きつかないでよ!! この
私の言葉を無視しながらセクハラ行為をやめないジジイの存在に私が思わず本気で怒鳴ってしまいました。
「クラール様に何という暴言を...! 許しません!! 貴女達は今【ガライ教】を敵に回したのです!」
「【ガライ教】だかなんだか知らないけど、私達には関係ないでしょうが!! ほらっ! サラ! 早く帰るよ! こんな場所にいたら頭がおかしくなっちゃうから」
私がそう言いながら妹に近づこうとすると...。
「薄汚い【次元龍】なんぞにサラちゃんは...、いや【アルフィ】様は譲れんなぁ...」
「【アルフィ】って...!」
明らかにその名前を知っている素振りを見せたのは私達の中でレイナだけでした。
「【アルフィ】?」
レイナの反応と聞きなれない名前に戸惑いながらも、私が【次元龍】である事を見抜いた彼に警戒心を高める私!
「身構えた所でどうする? わしと事を構える気か?」
ギロリと彼に睨まれるとまるで蛇に睨まれた蛙のように動けなくなってしまう私。
(凄い威圧感だ...! でも...)
私は【次元龍】の力を借りました。
「私だって負けてない!」
体の半分を【次元龍】に明け渡しながら、私は身構えるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます