第452話 仲間の暖かさ

 私の目覚めの知らせを聞いた仲間達が次々と押しかけてきた。


「大丈夫でしたか! ケロナさん!」


「ああ、大丈夫だよプラル」


「これは森で拾ってきた薬草です、潰して体に塗ると自然回復力を上げてくれるので優しく回復できますよ」


「んっ、ありがとう」


 次に入ってきたのはエリーゼでした。


「お姉様!! 私のお姉様がお目覚めになられたというのは本当でしょうねサラ!」


「だから本当だって言ってるよね!? 大体私がエリーゼに嘘をついてメリットあるの?」


「それは...、はっ! お姉様!!!」


 私を見つけるや否や飛びついてくるエリーゼ。


「ゴロにゃ〜ん♡」


 いきなり甘えるような上目遣いをしながら飛び込んできたので驚く私。


「わっ!」


 突然の事だったので押し倒されてしまう。


「にゃ〜ん♡ にゃ〜ん♡」


 甘えるような声で私に抱きついたまま頬擦りをしてくる彼女はさながら猫だな〜と思わずにはいられない。


「全く...、エリーゼはいつも通りだな」


 私はそう言いながらも笑顔で返しました。


「あっはぁ...♡ 今日のお姉様優しすぎますぅ♡ ボロボロになった体でも私を抱きしめてくれるその器量! 流石お姉様ですわ〜♡」


 そうやって嬉しそうにしているエリーゼに風魔法をぶっ放したのはレイナだ。


「怪我人になにやってるんですか? ケロナには早く怪我を治して貰わないといけないんですからね」


「げ...レイナ」


「げっ...とは何ですか、げっ...とは」


「...」


「...まあ良いです、言いたくないなら答えなくても」


 レイナはエリーゼを吹っ飛ばしたことには謝りもせずに私に回復魔法をかけ続けてくれるのでした。

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