第450話 青いマフラー
あれからしばらくして私達は沼の外の生活に少しずつ順応していました。
「外の生活にもだいぶ慣れてきたな〜、なぁケロナ」
(そうだね、沼の外の方が食料も沢山あるし水も綺麗だから住みやすくて助かってるよ)
それに...、時間にも余裕ができるしね...。
私はそうして空いた時間にずっと準備していたお姉ちゃんへの贈り物ようやくで来ました。
(お姉ちゃん喜んでくれるかな?)
私はそう思いながら自分の髪を混ぜ合わせて作った青いマフラーを見つめました。
後日。
私は夜の草原にお姉ちゃんを呼び出しました。
「こんな時間に呼び出して何の用事があるの?」
そう呟くお姉ちゃんに私は青いマフラー手渡しました。
「これって...、以前私がケロナに上げた物と同じ奴?」
(そうだよ! お姉ちゃんにマフラーを巻いてあげたくて私も作ったんだ!)
「ケロナ...」
しばらく私の目を見つめていた彼女でしたが、ふっと笑いながら私の手からマフラーを取って首に巻いてくれました。
「うん! 暖かいし軽くて良いね! 使わせて貰うよ! ...けど私に青色って似合ってるかな?」
赤毛のお姉ちゃんが青いマフラーを巻いた姿を見せてくれましたが、その姿のなんと綺麗な事か...。
(うん!とっても似合っているよ!
ミルティお姉ちゃんの笑みと共に私は夢から覚めるのでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます