　私達はそれぞれが持つ最強の技で【聖典】を攻撃しました。

「【ケロっとすぱいらるすぱ〜く☆】！！」

「【私の物語（レイナ・エピソード）】！！」

「【光輪の矢】！！」

「【ナイツソード】！！」

「【風魔手裏剣】！！」

　私達のそれぞれの攻撃が一斉に【聖典】へと打ち当たり、とてつもない爆撃音が鳴り響く！

「やった！」

　サラが声を上げて喜んでいると...。

「ッ！！　待ってください！」

　レイナがそう言いながら魔力障壁を貼った次の瞬間！！

　ビュン！！　と言う音と共に【聖典】の方から私達に攻撃してきました！！

「【聖典】その物が攻撃してくるなんて...！」

【聖典】は普通の本の筈です。

　術者がいなくては本領を発揮できないと思っていましたが、よく考えればザランと戦った時にも魔物を生み出し続けていたのを思い出しました。

「だったらやっぱり破壊するしかないよね！」

　そう叫びながら私は刀を振るったのですが...。

　しゅん...。

「えっ...？」

　急に全身から力が抜けてその場にへたりこんでしまいました。

「お姉ちゃん！！」

　妹の叫び声に気がついたのも束の間、私は【聖典】から放たれた魔法で大きなダメージを貰ってしまう！

「ぐあっ！！」

「ケロナ！！」

　レイナが叫びながら【聖典】に攻撃魔法を加えると、【聖典】はそれを避けるように飛び去って空の彼方に消えてしまった！

「お姉ちゃん！　お姉ちゃん！！　お願いだから返事をしてよ！！！」

　サラの声が脳内に響く中、私は気を失ってしまうのでした。

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