　私が彼女の元へと足を踏み入れると、いきなり【死の槍】が雨のように降ってきました。

「くっ！」

　私は【蒼極】の力を全開にして全ての槍を弾き飛ばし、一気に彼女に近づこうとするのですが...。

「【死の剣（デス・ソード）】！」

　今度は大きな黒い剣が振り下ろされる！

　私は軽やかな身のこなしでそれを躱すが追撃の詠唱が早い！！

「【死の風（デス・ウィンド）】！」

　黒き疾風が私に襲いかかり全身を切り刻む！！

「あぐっ！！」

　全身を黒い風が薙ぐ痛みは尋常ではないが【蒼極】のオーラのお陰で痛みが軽減されてこれだと言うのならば、やはり他の者にメイアの相手をさせる訳には行かない！

　ただの【付与魔法】程度の防御力上昇では簡単に貫通されてしまうのが目に見えている。

　つまり、私以外の者がメイアの攻撃を受ければ1発で致命傷になりかねないと言う訳だ。

(この役を他の人に任せる訳には行かない！)

　そう思いながらも私は注意を怠らない！

　地面が黒く変化したかと思えばすぐさま上に飛ぶ！

「【死の罠（デス・トラップ）】」

　先ほどまで私の立っていた場所には無数の針が飛び出しており、あのままあの位置に立っていたら串焼きの出来上がりだっただろう。

【蒼極】状態の私は魔力の感知にも優れているようで、危険を瞬時に察知して対応できるのも強みだ。

「...」

　私とメイアは互いに見つめ合ったまま互いの間合いを見計らう。

　余計な一手が死を招く状況なのはお互いに予想できているからこそ、どちらが先攻を取るのか慎重にならざる終えないのだ。

　私は次の一手を考えながらメイアを倒す手順を思い浮かべるのでした。

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