第436話 大人メイア②
「行ってエルサお姉ちゃん」
メイアの言葉を聞いて動くエルサを見た私は先に術者であるメイアを倒す方向に戦法を変えました。
「サラ! エルサの相手を頼める!?」
「任せて! なんとかしてみせるよ!」
妹は少々苦笑い浮かべていましたが、そう答えてくれた事には感謝しなくてはなりません。
強化されたエルサとメイアを同時に相手にするなんて無理に決まっているからです。
私がメイアの前に向かうと彼女は呪文を唱えました。
「【
彼女は銀狼の剣士を召喚し私の前に向かわせてきます!
「やっぱりそうなるよね...」
魔法使いの定石として前衛を味方に張らせている間に呪文の詠唱を済ませるのは基本中の基本。
それを怠らないあたり、強くなったとは言えど私の事を舐めてはいないようでした。
しかも、この剣士以前よりも強くなっているみたいです。
私達がしばらくエルサと銀狼の剣士の相手をしていると、ようやく雑魚狩りが終わった皆が応援に駆けつけてくれました。
「ケロナ! ようやく終わりました!」
「レイナ! こいつの相手を頼む! 私はメイアを...」
そこまで言いかけて一瞬戸惑いましたが、ここで言わなければ恐らく私は彼女を殺せないでしょう。
「私はメイアを...殺す!」
そう自分に言い聞かせながら、エルサと銀狼の剣士の相手を皆に任せて私はメイアの元へとジャンプするのでした。
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