第424話 【蒼極】

「これが私の中に最初から眠っていた【極限の力】!! 【蒼極リミテッド】!!」


 そう叫んだ私の体からは今まで以上に強力な蒼きオーラが飛び交いました。


 皆が私の溢れんばかりのオーラを見て驚きの声をあげる!


「ケロナ!?」


「ケロナお姉ちゃん! 凄い!」


「流石ですわ! お姉様!!」


「これがケロナさんの実力...!」


 皆の声を一斉に浴びた私は勢いよく敵陣の中に飛び込みました!


 ガァン! と言う金属の音がしたかと思うとエルサが鎌で私の攻撃をガードしています。


「簡単には負けない!」


 そう言った彼女の力は本物で、【蒼極】状態の私と渡り合ってきます...が。


 一対一なら絶対に負けないでしょう。


 しかし...、一対二だと厳しい物がある。


 それを見越してか、大量の人形を操り私達に向けてくるメイアの存在があった。


「皆!! ケロナお姉ちゃんを足止めしてエルサお姉ちゃんを助けて!」


 しかし、私にも頼りになる仲間たちがいる!


「させません!」


 とレイナがいきなり【私の物語レイナ・エピソード】で人形を焼き払い。


「私も手伝うよ!」


 サラが【光輪の矢】で敵陣に風穴を開けて。


「お姉様の邪魔はさせませんわ!」


 エリーゼが私とエルサの戦いに邪魔が入らない様に魔力盾を展開させる!


「そんな盾くらい私の【死の槍デス・スピアー】で貫く!」


 そうメイアが魔力を込めようとした時にプラルが彼女に接近して詠唱を止めました。


「ケロナさんとエルサの決闘の邪魔はさせない」


 皆の頑張りのお陰で再びエルサと一対一の状況を作り上げる事に成功し、私は勝利を確信しました。


「エルサ、これで最後だ」


 そう呟いた私に彼女はこう答える。


「これで最後? そうね...、ただし! 終わるのはケロナの方だけどね!」


 そう言いながら【死神】と名乗る少女は手に握りしめた鎌を振るいながら私の方に向かってくるのでした。

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