第423話【ザナイン】姉妹②

 私達がメイアの人形を倒すとエルサとメイアの話が終わっていた。


「...メイア、確かに今のケロナ達を相手どるのに私1人ではちょっと厳しい、力を貸してくれると言うのなら【聖典】の力をこれ以上使わないようにしよう」


「うん、【聖典】の力が無くたってメイアとエルサお姉ちゃんの力があればケロナお姉ちゃん達にも勝てるよ!」


 何故彼女達が【聖典】の力を使わないのか知りませんが、これはチャンスでしょう。


 先ほどまでエルサから感じられたドス黒い瘴気の様な物は既に感じられなくなっています。


 しかし、それはそうとして厄介だと思いました。


 なぜなら、彼女達2人を相手にするという事は、難易度が爆発的に上がったという事に間違いないからです。


「【】!!」


 で私の中にいる【次元龍】の力を抑制し、その間にエルサが私に向かってくる!


「【次元龍】の力さえ使わなさければケロナなんて雑魚だよね!」


「くそっ...!」


 確かに【砂鉄】の力が使えないのは大きいですが、最近ちょっとだけ分かり始めてきた【蒼きオーラ】を使用してみる事にしました。


 最近になってようやく【蒼きオーラ】の発動条件が理解でき始めたのが大きいです。


 私なりに考えた【蒼きオーラ】の発動条件...、それは...。


(私の精神と肉体が命の危機に瀕する程の【極限】の状態になる事!)


 そう! つまりは今なのです!


 エルサとメイアに組まれて絶体絶命の私達がこの窮地を脱するにはもはや【蒼きオーラ】の発動に委ねるしかありません!


 私はスッと目を閉じて自身の置かれている状況を理解して自分の中にある施錠ロックを解除しました。


 するとようやくこの【蒼きオーラ】の本名を思い出し、高らかに叫ぶのでした。

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