(何だこれは...、俺は夢でも見てるのか...？)

　世界でも最強クラスの俺達勇者パーティがまるで手も足も出ていないと言う事実に頭がどうにかなりそうになる。

　そう思っているとユージアが【デス・スパイダー】の毒にやられて動きが鈍くなった所を【デス・ウルフ】の噛みつき攻撃で削られ、止めに【デス・ナイト】3体の同時攻撃により倒れる所が見えてしまう...。

「ぐっ...キィア...、私もこれまでみたいだ...、あんたと旅できた今までは最高の思い出だったよ...」

　そう言いながら【デス・ウルフ】に死体を食べられていくユージアを見て怒りが増して行く！！。

「やめろ...！　やめろぉぉぉ！！」

　俺は剣を振り回して【デス・ウルフ】を追い払ったのだが、【デス・ナイト】の攻撃により重傷を負う！。

「ぐっ！　くそぉ！！！」

　それでも諦めずに攻撃を繰り返す俺でしたが、数の暴力には敵いません...。

　どんどん腕の力が弱くなってきて、剣を握る力も無くなってしまいました...。

「はぁ...はぁ...」

　荒く呼吸を行う度に口の中には砂と泥と血と汗が混ざったような気持ちの悪い味がして心地悪い。

　その味を噛み締めながら剣を地面に突き刺してなんとか立ちあがる勇気を振り絞る俺でしたが...。

「はっ！」

　気がついた時には【デス・ナイト】にとどめの一撃を待つだけの存在になっている俺なのでした。

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