第406話 決勝戦
俺達もケロナちゃん達も余裕で途中の消化試合を進めてしまったのですぐさま決勝戦が行われる事になった。
流石に決勝戦ともなると観客達のボルテージも上がりそこらじゅうから熱気が聞こえてくる。
「さぁ! これより始まりますは最終戦! 優勝候補であるキィア率いる【勇者パーティ】VS女の子だけで統一された今大会のダークホース【ケロっと☆】の戦いが始まるぞ〜!!」
解説者の言葉が高らかに響く中、俺はケロナちゃんにこう言いました。
「お互いに本気でいこう」
「ええ、もちろんそのつもりだよ」
彼女の瞳に嘘の影は見られません。
彼女は本気で俺たちと戦ってくれる事でしょう。
そうなれば俺たちも本気で応えるつもりです。
(俺たちだってマーカイルに敗北した後、必死に【幻夢界】でレベルをあげたんだ...、一介の冒険者であるケロナちゃん達に負けるわけには行かない!)
その甲斐もあって俺はレベル150の勇者になり、他の皆も平均レベル130程度の最強パーティになりました。
その最強パーティで負けるわけにはいきません。
「両者準備はいいですか? では試合開始!!」
試合開始のゴングが鳴り響いた瞬間に俺は飛び出した。
「ステラは俺に防御アップの魔法を! テクアは攻撃アップの魔法をかけてくれ! 俺のをかけ終わったらユージアにかけてくれ!」
「「わかった!!」」
これぞ俺達の最強ムーブ!。
真っ先に俺達の中で1番素早い俺に付与魔法をかけて相手を削ってから決定力のあるユージアでとどめを刺すやり方だ。
そして俺を無視して相手に切り込まれたら【聖騎士】のシャロンが後ろの2人を守ってくれる。
まさしく最強の布陣!!
本当はこの斬り込み役はサーシャだったのだが、彼女がいなければ俺がこの役を請け負うしかないだろう。
(ふっ、彼女はいつも俺達の中で最速だったからな...)
いつもと少しだけ違う風景に俺は微笑しながらも剣を振るうのでした。
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