第398話 【トリスタン・トーナメント】開始!!

【トリスタン・トーナメント】の当日。


 私達は会場に集まりました。


【行商町トリスタン】の象徴である白い鳩が雄大に飛び立とうとしている石像のある決闘場で全16チームによる戦いが始まるのです!


 私達の一回戦の相手は傭兵っぽい6人の男達でした。


 相手の選手は全員がたいがよく、徹底的に鍛えられた筋肉を持っていました。


 対する私達は全員が細身な上で人数も足りず、挙げ句の果てには女の子しかいません。


 このトーナメントは見せ物として商業を潤わせる意味合いもあるので、オッズ賭け金が相手チームにばかり入っていき、結果は9対1の割合で私達が負ける方に多く賭けられている事が分かりました。


「おいおいおい、ここは女の子が気軽に遊びにきて良い場所じゃないぜ? 悪いことはいわねぇから怪我をしない内に棄権しな!」


 対戦相手にまで心配されている事に腹がたった私は皆にこう言いました。


「この試合、私1人で片付けるから皆は手を出さないで」


 その言葉に皆が笑顔を見せて「「「「任せる」」」」と言ってくれる。


 対戦相手の男は「正気か?」と驚いていますが、私からすれば6人の男を相手にするくらい訳はありません。


 試合開始のゴングが鳴った瞬間に彼らの元へと1人で飛び出す私なのでした。

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