第397話 私の武装は...?
「ケロナに渡す物はありません、あなたは今のままで充分でしょう」
そうレイナに言われる私は反論しました。
「いや...、今の流れ的は私にも新武器を渡す流れだったでしょ?」
「そんなの知りませんよ、それにケロナの得意武器も知りませんし、第一ケロナが武器を持って戦っている所なんて見たことがありません」
...言われてみれば確かにそうですね。
【砂鉄武器】を使っている! とでも言おうかと思いましたが、あれは武器を使っていると言うよりは武器を投擲しているだけに過ぎません。
それに基本戦術が格闘技の私にとって武器なんて必要かと言われればそうでもないのです。
「でもさぁ...、やっぱり期待しちゃうじゃん...」
「だったら優勝してあの刀をケロナに回しましょうか、あの刀は凄まじく貴重な物でしょうしそれでケロナも納得するでしょ?」
「本当!?」
私は思わず子供のように声を上げてしまいました。
あの刀には惹かれる物がありましたが、結局私は武器を使わないと言う理由でエリーゼやプラルに回されると思っていたからです。
それを聞くと俄然やる気が出てきました。
「皆!! 明日のトーナメントは絶対に優勝するよ!!」
「ええ」
「わかってるよ!」
「当然ですわ!」
「頑張ります!」
と私の声に対して皆の声が返ってくるのがこんなにも嬉しい事なんだなと思う私なのでした。
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