第392話 トリスタン・トーナメントの優勝賞品②

 私達がトーナメント会場に向かうと、やはり壇上に優勝賞品の刀が飾られていました。


 刀と鞘を分けられた形で飾られているので刀身が蒼いという特徴的な刀だと言うことが分かります。


 それを見たレイナは思わず「綺麗...」と言い、エリーゼは「一度素振りしてみたいですわ...」と呟いていました。


 ただ、サラだけはつまらなそうにしていましたけどね...。


 でも「ケロナお姉ちゃんはアレが欲しいの?」と聞いてきたので「欲しいよ」と答えました。


「アレって【トリスタン・トーナメント】の優勝賞品なんだよね? だったらサラが取ってきてあげる!」


 と胸を張りながらそう言ってくれるのは嬉しいけど...。


「【トリスタン・トーナメント】はパーティ制の試合なんですよ、参加人数は6人までの団体戦です」


 とプラルが説明してくれたので妹はこう返しました。


「6人ってことは私とお姉ちゃん、そしてレイナさんとエリーゼにプラルで5人だね、1人足りないけどいいのかな?」


「それは別に良いみたいですよ? 最悪1人での参加も認められているみたいですし、できれば6人揃えた方が良いってだけですね」


 その会話に割り込んでくるレイナ。


「と言うことは...、ちょっとだけ不利になりますけど、今から新たに人員を追加するくらいなら私たちだけで挑んだほうが良いですね、幸いにも1週間後と言うことは私達の武器も仕上がっていると思いますし、それを調整する時間も少しはありますね」


 割と乗り気な彼女を見て「決まりだね」と呟いた私はチームで参加表明を出す事にするのでした。

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