第374話 メイアの過去④

「【大帝】様の事を悪く言う様な悪い子にはお仕置きをしないと...」


 再び銀狼の剣士にサラを襲う様に命令を出す彼女でしたが...。


「やらせない!!」


 私達3人がサラの壁となって立ちはだかります!


「それ以上近づかないでくださいませ!!」


「サラをこれ以上意味もなく殴りつけるのを黙って見過ごせません!!」


 声を荒げ、メイアを威嚇する私達を見て何故かニコニコと笑っている彼女。


「いいなぁ...、サラって子のポジション...」


「はい?」


 サラのポジション? 何の事を言っているのでしょうか?


「だってさぁ...、こんなに自分の事を思ってくれる人が周りにいて、頼りにできるお姉ちゃんまでいる...、お姉ちゃんにも頼れないだよね...」


「メイア...? 貴女なにを言っているんですか?」


 私には彼女の考えている事が理解できないでいると、彼女はとんでもない事を言い始めました。


「だから...さ、サラを消して私がサラのポジションに着いちゃえば良いよね? そうしたら皆が私の事を接してくれるよね?」


 サラのポジションと聞いて真っ先に浮かんだことが職業の事だった私とは頭の中の思考回路がまるで考えが違う。


銀狼の剣士カイゼル、サラを...」


「仰せのままに...」


 銀狼の剣士が殺意を持ってサラに接近するのを見た私は奥の手を出しました。


(いきなりこれを使う事になるとは...、ですね...)

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