第370話 玩具箱の家⑯
正直言ってメイアの話を信じることはできません。
もしかしたら言葉巧みに私を騙そうとしているのかも知れないし、そもそもそんな話は元々ないのかも知れないからです。
大体【次元龍】が復活すると言うのが本当だったとしたとしも、それが何故ケロナの中にいるのか理由もわからないですしね...。
話が長引けば長引くほど胡散臭く感じてしまうのはわたしだけではないでしょう。
皆は少女の発言を全く信じていない様子でした。
「【次元龍リギリアル】って言うのは絵本の中で見たことがあるけど...、アレって確か【大帝】の手下だったんじゃないの?」
そう...、ポピュラーな絵本の中にもその名前は出てきますが、その中で【大帝】と【次元龍】は共闘し【白銀の勇者】や世界の国々を苦しめたと言われています。
絵本の話が本当だとすれば、彼女の話した【次元龍】への恨みという部分について正当性が取れなくなっているように思える。
そこで私は彼女に【次元龍リギリアル】について聞いてみる事にしました。
「ねぇメイア...、貴女が過去【次元龍】にされた行為を話してくれませんか?」
私の言葉に彼女はしばらく黙っていましたが、どうやら話してくれる気になったようで...。
「良いよ、メイアが【次元龍】にされた事を言ってあげる...」
そう答えてくれるのでした。
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