第364話 玩具箱の家⑩
「つまらない...」
メイアがそう呟くと私の頭の痛みが引いてきました。
(頭が急に軽くなった?)
私はすぐさま杖を手に取ってメイアの方に向き直り身構える。
「レイナお姉ちゃん! もう大丈夫なの!?」
嬉しさのあまりサラが思わずお姉ちゃんと言っていますがそこはレイナさんか師匠とでも呼んで欲しいところですね。
「ええ! でも今は目の前の敵に注意しましょう!」
そう言うと背後を守ってくれていたプラムがようやく登場する。
「なんとか背後の敵は片付けました、しかしここの敵は強いですね...」
肩で息をしながらもあの数の人形を全て排除してくれた彼女には感謝しかない。
「プラル! 【
疲れ切ったプラルの傷を治すために進化した回復魔法を放つサラ。
「すみません、助かりました」
お礼を言うプラルに笑顔で返す弟子。
「いいのいいの、私達はもう仲間だしね! このくらいの事をするのは当然だよ!」
そんなやりとりを見て更に気分を害するメイア。
「本当につまらない...」
細めた目で私達を見ながらケロナの方に身を寄せる彼女。
「なっ!! ケロナお姉様から離れなさい!!」
そう叫ぶ彼女の言葉と同時にメイアはこんな事を呟くのでした。
「貴女達全員今すぐ武器を捨てて...」
その言葉に私は嫌な予感がし始める。
「なんで敵の前で武器を捨てなくちゃいけないのかしら?」
「こうすれば答えは変わるでしょ?」
そう言いながらナイフをケロナの首元に突きつける彼女なのでした。
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