第363話 玩具箱の家⑨
銀狼の剣士を相手に一歩も引かないエリーゼの技量に驚く私。
(いくらレベルが上がったからとは言っても、エリーゼさんがあの剣士の攻撃を捌き切れるとは思えません...)
しかし、現に彼女は銀狼の剣士の攻撃を防ぎ切っています。
若干の不利は見え隠れしていますが、防戦一方というわけではなくちゃんと反撃出てきている所に希望を見出す私。
(大丈夫...、エリーゼさんが勝てば一気に士気は上がる...!)
逆に負けた時のことは考えたくありません。
彼女が負ければ壁役がいなくなるという事。
壁役のいないパーティにこの物量をぶつけられれば簡単に圧殺されてしまうでしょう。
「エリーゼ! 頑張って!! 【聖女の加護】!!」
今サラがエリーゼに施したのは全ての能力が1段階上がる【聖女の加護】です。
厳しい修行に耐え切った修道女などが何年もかけて身につける魔法をサラは既に身につけているのでした。
「サラ! ありがとうですわ! お陰でこの勝負勝てそうです!」
サラの【
「ぐぅ...ぬぅ...!」
銀狼を押し切ってついに切先が届く!!
「ここ...ですわ!!」
思いっきり刀を振り切って銀狼の剣士の腹を掻っ捌く!!
「...見事!」
彼はそう言い切ると元の人形に戻りました。
「後は貴女だけですわよ? メイアさん」
刀をメイアに向けて挑発するエリーゼ。
それを見てつまらなそうな顔をしているメイアなのでした。
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