第341話 作戦会議②

「サラには...私と同じ後衛でも更に後ろから皆に【回復魔法】と各種【付与魔法】を常に貼り続けて貰います」


「うん! 分かってるよ!」


 サラはにっこりと笑顔を浮かべて私にそう呟きました。


 彼女の職業を【聖女】に変えて貰っているのですが、これには理由があります。


 確かに職業が【聖女】だと【攻撃魔法】や【箒魔法】の威力が弱まって機動力が大幅に落ちてしまいますが、その点は私が箒魔法を使って彼女を乗せていればいいだけの話ですし、攻撃だって私の方が【魔女歴】が長い分強力です。


 なのでサラには【聖女】という職業に就くことで得られる【回復魔法】の威力向上と全【付与魔法】の詠唱が可能になるという能力的アドバンテージを稼いで貰うことにしました。


 確かにこれでは私とサラによる連携攻撃魔法が使えなくなりますが、攻撃は基本プラルの暗殺術に任せようと思っています。


「最後にプラルさん、貴女には私たちの中で1番攻撃力が高いと思うので、隙を作った際の攻撃は貴女に全て任せます」


「はいっ、分かっています」


【忍者】という職業は相手に気配を悟らせる事なく近づいてから攻撃する事でその威力を何倍にも引き上げる技があると聞いています。


 彼女の暗殺の腕前は隣にいても全く気配を感じさせないほどの腕だと私自身がよく理解しているので安心できます。


「っで? レイナさんは何をするんでしたっけ?」


(やっぱり忘れてる...)


 私はため息を吐きながらも答えてあげるのでした。

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