第337話 メイア⑭

「ここって...2階だったはずよね?」


 思わずそう言わずにはいられないほど私は驚いていました。


 なぜなら...、私が扉を開いた先は先程の階段のある部屋ではなく、どこか別の通路だったからです。


 しかし、歩みを止める訳には行きません。


 私はとにかく動いて脱出口を探す事にしました。


 幸いな事にメイア達の動きは遅いので逃げる分には問題なさそうです。


「とにかく足を止めちゃダメだ、傷を手当てしながら進んで行かないと!」


 私はそう自分に言い聞かせて【玩具箱の家ドールハウス】のダンジョン攻略に身を乗り出しました。


 しばらくダンジョンの中を探索していると、玩具箱の兵隊に出くわしたので速攻で倒します。


 どうやらメイアの周りにいる玩具の兵隊だけが異様に強いようで、そこら辺に湧く玩具の兵隊は雑魚当然でした。


 詳しく言えば、赤色の装飾がされた玩具箱兵隊は弱く、青い装飾が施された兵隊は強めなようです。


 ちなみに、メイアの近くにいた兵隊は全員黒と金メッキと言う豪華な感じだったのを思い出しました。


「とりあえず今はメイアと精鋭部隊に気をつけて進もう...」


 ゆっくりとでも確実に進む私はマッピングを施しながら徐々にダンジョンを攻略していく。


「そろそろ出口なんだと思うけど...、なんだろうこの違和感...、出口に進んでいるはずなのにまるでに誘われているような...」


 ...。


 い...いいえ! これはきっと私の気の迷いでしょう!。


 そう振り切って私はどんどん前向きに進んでいくのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る