第338話 メイア⑮

(ない...ない...)


 私はマッピングを続けながら何度も行き止まりに当たりました。


 最初のうちはそう言う物だと考えていましたが、流石に10回ほど突き当たりにぶつかった時に私は気がついてしまう...。


(このダンジョンには出口がないんだ...)


 と。


 そして恐らくメイアを倒さない限りここからは出られないと言う結論に至りました。


 その事を何度もマッピングをし直した地図を見直して実感した私は元の場所に戻ります。


 〜メイアのいる部屋〜


 私が戻ってくることを見透かしていたかのような笑みを浮かべるメイアは楽しそうに私を見つめてくる...。


「やっぱり戻ってきたね...」


「うん...、わかったんだ...」


「なにが?」


「あんたを倒さなきゃこのダンジョンから逃げられないってことをさ!」


(【次元龍】の力が使えないのなら、で戦えばいい!!)


 当たり前の事に気がついて私は思わず笑っていました。


(いつから私の中で戦いとはで戦う物になっていたんだろうか? 確かに【砂鉄】の力は強力だし頼りたくなる気持ちも分かるけど...、まずは自分の力を信じてみよう!)


 私はぐっと全身に力を入れてメイアに立ち向かっていきます!


(負けない! 負けるものか!)


 そう思うと力が私の中から溢れてくるのを感じる...!


 私が自分の力で彼女に抗うと決めた瞬間から【蒼】き力の体動を感じているのでした。

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