第335話 メイア⑫
メイアがそう呟いた瞬間から私の脳が揺らぎ始めた。
「ぐっ!?」
あまりの気持ち悪さに思わず【砂鉄水】を解除してしまう私。
【砂鉄水】を解除すればメイアの声が脳に響かなくなりました。
「なに...今の...」
「ただの声だよ...、ただ【次元龍】にとって不快な音声なだけ...」
「声...?」
「ほら、人によって嫌な音ってあるでしょ? それの【次元龍】にのみ特化したタイプの音ってだけだよ...」
まさか本当にただの声だけであそこまで不快に感じる物なのでしょうか?
そう思っていると彼女はこう言いました。
「そしてこれが人間にとって不快な声...」
そう言いながら声を発する彼女。
「【
(人間にとって不快な声って...!)
先程の雑音を思い出して思わず耳を塞ぐ私!
(あんなのをもう一度聞かされたらマズイ!!)
そう思った矢先に人形達に切り刻まれる!
「あぐっ! あっ!」
「両手が使えないのってかなり不便でしょ? 武器を扱う人ならこの時点で詰みなんだけどケロナお姉ちゃんにはまだ...」
「【ケロっとすぱいらる☆】!!」
「そう...、魔法があるんだよね...」
少し面倒臭そうな表情を浮かべながらも私の激流を掻き消す彼女。
「でも、魔法の打ち合いでメイアに勝てるかな?」
彼女がそう呟い瞬間に私の前に巨大な槍が現れるのでした。
「【
赤黒い不気味な槍の投擲に私は驚きましたが、【ケロっとすぱいらる☆】で応戦します!!
しかし、奴の魔法の方が威力が上なようでした...。
(まずい...! 私とメイアじゃ魔術の腕が違いすぎる!!)
私の魔法では彼女の魔法に打ち勝つことができず、【死の槍】の直撃を受けてしまう!
「がっ!」
右腕の付け根に大きな槍の先端が突き刺さりながら壁側に磔にされてしまうのでした。
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