第327話 メイア④
「お姉ちゃんだけしかいない...? どう言う事?」
私の問いにメイアは静かに答えてくれました。
「メイアの故郷ってね...、巨大なドラゴンに滅ぼされたんだ...、その時にお父さんもお母さんもドラゴンに食べられちゃったの...」
「あっ...」
私はそこまで聞いた瞬間から、これ以上メイアの親族について彼女の口から聞くのは悪いと考える。
「変な事聞いちゃってごめんね、言いたくなかったらそれ以上言わなくてもいいよ」
私がそう呟くと先程までの壮大な表情は消え去り、歳相応の表情を見せてくれる彼女。
「うん! こんなつまらない事をお姉ちゃんと話ていても楽しくないよね! 早く次の店に行こう!」
私の手を取る彼女に私はこう言いました。
「でも、今日はもう遅いからまた明日にしない? メイアにはお姉ちゃんがいるんだよね? だったらそろそろ帰らないと心配するよ?」
しかし、彼女は笑顔でこう返してきます。
「大丈夫だよ! お姉ちゃんはいるけれど、ここに流れ着いてからのメイアはいつも
その言葉にまた違和感を覚える。
(こんな小さな子が1人でこの町に住んでいるって?)
何処と無く腑に落ちない彼女の圧力に飲まれてしまった私は、最後にメイアと夕食を一緒に食べる事になったのでした。
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