第310話 森は食料の宝庫

 私とエリーゼは一緒に森の中を探索し始めました。


「お姉様っと2人っきり♡」


 と楽しそうな彼女を見ながら森の探索を続ける私たち。


「所で...、一体何を狩るんですか? 私的には大型の魔物で腕試しがしたいと思っていますが...」


 刀を引き抜いて私に見せてくる彼女は本当に嬉しそうにしているのだが...。


「そうね...、今日は狩りではなく採取をしてみましょうか」


 私の言葉に彼女はキョトンとしている。


「採取...ですか?」


 まあ、彼女がこんな顔になるのも無理はない。


 華やかな討伐と違って採取は地味な行動の繰り返しだからね。


 でも...。


「採取も冒険者にとっては大事な仕事の一つだからちゃんと身につけて置いてね」


 と呟くとあら不思議。


「はいっ! 分かりました! 沢山取ってお姉様を驚かせて見せます!」


 やる気充分に早変わりする彼女を見て私はニヤリと笑いました。


(エリーゼにはこうやって言っておけばやる気出してくれるから楽ね...)


 と、少し黒い部分が出てしまいます。


 でもまあ、勿論やらなければならない事は全部教えるつもりなので問題はありません。


「じゃあ行こうか」


 私の言葉と共に歩き出すエリーゼなのでした。

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